地方暮らしの ”メリット”と”デメリット”
はじめに
2014年に毎日新聞と明治大学地域ガバナンス論研究室の共同調査によると,2014年の地方移住者数は1,1735人で,2009年から5年間で4倍以上に増えているとの調査結果があります。【参考】事業構想大学院大学
また,2020年1月に内閣府が行った調査によると,東京圏に住む人の約5割が地方移住に関心を持ち,若い人ほどその関心が強まったとの調査報告もあります。【参考】内閣府
そこで今回は,多くの人が魅了される地方暮らしをするメリットとデメリットについて解説していきます。
地方暮らしをするメリットとデメリットとは?
内閣府の調査結果では,地方暮らしを意識したきっかけは旅行や帰省,将来のライフプランを考えたことがきっかけとの報告があります。
特に地方出身者が一度上京し,再び地方に戻るIターン(アイターン)をする人ほど,将来のライフプランを考えて地方暮らしを検討していると言います。
将来のことを考えて地方暮らしを選ぶ方が多いですが,地方暮らしをするメリットやデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
地方暮らしのメリット
・基本的に車通勤となるので,通勤ラッシュのストレスがない
・伝統工芸や農業など都心にない仕事に出会える
・都市圏とくらべて競合相手が少ないので起業のチャンスを掴める
・働き手が少ないので,仕事がたくさんある
地方移住を検討している人の多くが,仕事について不安を抱えている方が多いですが,地方には観光業や農業など生産に携わる仕事などが盛んなので,仕事が多いというのはあまり知られていません。
また事業を展開する企業の多くが首都圏にオフィスを構えているので,地方の場合競合相手となる企業が少なく,起業のチャンスを掴むことができます。
地方暮らしのデメリット
・首都圏と比べると給料が安い
・農業や観光業など仕事に偏りがあるので選べない
・車の維持費やガソリン代がかかる
・首都圏と比べて交通の便が悪い
厚生労働省が行った「平成30年賃金構造基本統計調査」によると,全国で月賃金の平均は30.6万円。
そのうち最も賃金が高かった東京都・神奈川県・愛知県・大阪府の38万円に対して,それ以外の地方の平均月賃金は27万円でした。
この調査結果を見ると,全国平均より地方は賃金が安いことが大きなデメリットになっていると言えます。
まとめ
地方移住を検討している人は増えていますが,その中で最も不安に感じるのが仕事に関して・・・。
特に都会に比べ,全国平均の月賃金より地方は賃金が安いという調査結果が出ており,仕事に就いても都会で暮らしていた時と比べると収入が減ると言うリスクを伴います。
しかし一方で,地方では観光業や生産業が盛んで,働き手が少ないので仕事を選ばなければ,すぐに仕事を見つけることができるという利点もあります。
また,起業する場合も首都圏と比べて競合相手が少ないので,誰でもチャンスを掴むことができるという大きなメリットもあります。