学校に縛られない学び編・・推し活が鍛える「経済力」と「計画性」――“好き”が教えてくれる、リアルなお金と時間の使い方【推し活予算&収支シート付き】
キーワード:
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はじめに:「推し活」って、遊びだけじゃない?
「オタ活」「推し活(=お気に入りのアイドル・アーティスト・キャラクターを応援する活動)」という言葉が、ここ数年でずいぶん広まりました。ライブ参戦、グッズの購入、SNSでの応援、コラボカフェ巡り・・・。
一見「趣味」「遊び」の領域のように見える推し活ですが、実はそこには“経済力”“計画性”といった、社会に出てから必ず役立つ学びの種が詰まっているのです。
今回のブログでは、推し活を通じて子ども(あるいは若者)が育てられる「お金を管理する力」「時間や優先順位を立てる力」について、具体的な実践方法や成果例、さらに海外の事例も交えながら探っていきます。読んで楽しい“推しの学び”の世界へ、ぜひお付き合いください。
第1章:なぜ推し活が「学び」になるのか?その根っこにある力
◆ 経済力と計画性:現代の子どもに必要なスキル
経済力とは、単にお金を持っていることではなく、「収入・支出・貯蓄を理解し、賢く使うことができる力」です。計画性とは、「目的を決め、手段を整え、期限を守って行動する力」。
この二つの力は、学業だけでなく将来の就職・独立・人生設計においても非常に重要です。
実は、推し活を通じてこの二つを自然に育てることが可能です。なぜなら、推し活には―
• グッズ購入やライブ参戦といったお金の支出
• 限定販売や先行予約などの時間的制約・優先順位
• 応援費用を捻出するための節約・貯蓄
• 推し活動の計画(いつ・どこで・どう動くか)
といった“リアルな経済行動”が伴うからです。
◆ 推し活が育む2つの力
• 経済力:収支を考え、限られたお金をどう活用するかを学ぶ
• 計画性:ライブやグッズ購入のスケジュールを立てて実行することで、段取り力・優先順位を鍛える
この章では、推し活がこれらのスキルにどう結びつくのかを、さらに掘り下げてみましょう。
第2章:実践!推し活で「経済力」と「計画性」を育てるステップ
① 予算を立てる
まず、今月“推し活に使えるお金”を親子(あるいは自己)で設定してみましょう。
「今月のバイト代のうち◯円を推し活費として捻出する」「交通費+グッズ代+予備費をこの金額に収める」というように、リアルな数値を設定することが大切です。
② 優先順位を決めてスケジュールを作る
例えば「推しのライブ参戦」と「限定グッズ発売日」が被ったら、どちらを優先?
スケジュール帳やスマホのカレンダーを使って、「予約開始日時」「発売日」「締め切り」を登録し、逆算で行動計画を立てる訓練になります。
③ 貯蓄・節約の意識を持つ
「今月は参戦×1回+グッズ2点まで」、それ以外の日は自分の小遣い管理。
そう決めることで、“やりくりする”体験ができます。何を我慢して、何を優先するかを選ぶ“価値判断”が経済力に直結します。
④ 振り返りをする
活動のあとに、「今月は予算通りだったか?」「無駄遣いはなかったか?」「次はどうすればもう少し有効に使えるか?」と振り返ることで、計画性=PDCAのプロセスを体験できます。
✅ 実践のポイントまとめ
• 予算+収支記録をつける
• スケジュールに「推し活」のマイルストーンを入れる
• 優先順位を自分で考える
• 振り返りノートを付ける
家庭でも、学校でも取り組みやすい“推し活型ライフスキルトレーニング”です。

第3章:実践で見えた成果――「やってよかった!」の声
👦 高校生Aさんの事例
Aさんは月1回ライブ参戦+グッズ購入を目標に、月予算1万円を設定。初月はグッズを多く買いすぎて予算オーバー。
→ 次月から「事前に使える額を書き込む缶貯金箱」を設置。
→ 3ヶ月後には「予算内でほぼ予定通り使えた」「ライブ前に交通費もちゃんと用意できた」と報告。
効果:
• 自分の財布を自分で管理できた
• “必要かどうか”を考えてから買い物する習慣がついた
• 親から「頼もしくなったね」と言われ、自己肯定感もUP
👨👩👧 家庭の声
「推し活をただ楽しませていたら出費が膨らんでいたが、一緒に予算管理と計画を始めたら子ども自身が“今日は我慢して次回あれ買おう”と言うようになった。家計も管理意識も育ったと感じます。」
こうした成果から、「推し活=ただの趣味」ではなく「学びのチャンス」という意識が生まれています。
第4章:諸外国の実践例――“ファン活動”で学ぶリアルスキル
🇺🇸 アメリカ:スポーツファンのファンド貯蓄
あるアメリカの高校では、スポーツチームのファン活動を通じて「年間応援費用を計画する」授業を実践。
生徒たちはチームのグッズ・遠征試合の観戦費用などを予算化し、シミュレーション。結果として、お金の使い方・優先順位・貯蓄の必要性を体得しました。
🇬🇧 イギリス:アイドル応援グループでの“イベントツアー計画”
イギリスの女子校では、海外アイドルのツアーをテーマに「どの都市で参戦するか・移動費をどう抑えるか」を生徒たちで話し合うワークショップを実施。
この中で、リスクマネジメント・時間管理・支出効果の分析が自然に育まれています。
🇯🇵 日本:K‑POPファンダムでの「限定グッズ争奪戦」体験
日本国内でも、K‑POPアイドルの海外公演や限定グッズ購入など、ファン活動が金銭・時間・優先の判断力を鍛える実践場になっています。海外のファンダム運営方法を参考に、自分の応援予算を立てるフォーマットを導入している学校や塾もあります。
第5章:保護者・教育者へのヒント――“推し活”を学びに変えるには
✅ 家庭で「推し活予算表」を子どもと一緒に作る
✅ スケジュールに“応援マイルストーン”を記入(発売日・ライブ日・交通手段)
✅ 活動終了後に「使い方ふりかえりシート」を記入する
✅ 学校では「応援プラン発表会」を実施し、グッズ・交通・予算などを発表させる
✅ 「趣味」と「学び」が繋がっていることを言葉にして褒める
こうした関わりを通じて、推し活が“遊び”で終わらず“人生力を育てる場”になります。
まとめ:「推し活」が育むのは、リアルな“経済力”と“計画力”
推し活はただ応援を楽しむだけの活動ではありません。そこには、お金をどう使うか?いつどこで使うか?何を優先するか?といった、リアルな生活スキルが隠れています。
このスキルを意識的に取り入れれば、子どもたちは“応援する力”と同時に“生きる力”も自然に鍛えていけます。「推しを応援する」その先に、「自分の未来を計画する」経験が広がっているのです。
【推し活予算&収支シート】
📘 推し活予算&収支シート:概要と使い方
🎯 目的
このワークシートは、推し活(アイドル・アニメ・K-POP・アーティスト応援など)に必要なお金を自分で管理し、使いすぎや後悔を防ぐとともに、計画的な金銭感覚と生活設計力を養うことを目的としています。
✍️ 構成と内容
1. 今月の推し活予算
• 「お小遣い」や「バイト代」などから使える金額を明示
• グッズ・ライブ・交通費・カフェ巡りなど、項目ごとに分けて記入
• 「予備費」や「貯金分」も設定し、急な支出や長期目標にも対応
2. 実際の支出を記録
• 日付・内容・金額・メモ欄付き
• 「何に使ったのか」「気づいたこと」などを記入できる構成
• 自分のお金の使い方の“クセ”を客観視できます
3. 月末ふりかえり
• 合計支出や予算との差額を算出
• 「よかったこと/反省したいこと」を言葉で整理
• 次月への改善点や目標設定のヒントに
👪 活用シーン
• 中高生の金銭感覚育成
• 推し活を通じた家計意識の定着
• 教室でのキャリア学習や総合学習の一環として
• 家庭での親子対話のきっかけに