意外に堅実!高齢者がデジタルメディアに求めることとは?
「高齢者はデジタルメディアを利用しない」というイメージも持っている方が多いと思いますが,思った以上に高齢者はデジタルメディアを利用しているということをご存知でしょうか?
デジタルメディアとは,具体的に言うとパソコンなどの機器を用いたウェブサイト(インターネット)のこと。また,電子メールなどの伝達経路のことを指す。
総務省「令和2年版 インターネット利用状況」によると,例えば60〜69歳の方はインターネット利用率が90.5%であると示されています。
60~69歳というと「インターネット元年」と呼ばれる1995年(平成7年)当時,これらの世代は39〜48歳という働き盛りであったため仕事でインターネットを利用していたという年代でもあると想像できます。
このように高齢者と呼ばれる世代であっても,日常的にデジタルメディアを使用する時代となった今,デジタルメディアに対して何を求め,どのような活用をしているのかを理解しておく必要があります。
なぜなら,デジタル化と高齢化は,同時並行的に進んでいくことは明らかであることと,日本は世界に先駆けて高齢化が進んでいくからでもあります。
つまり,高齢者のデジタルメディアへの趣向や,使い方のあり方が,これからのデジタル社会の行く末を占う上でとても重要なポイントになるからです。
そこで今回は,高齢者がデジタルメディアに求めていることを解説していきます。
あなたはこれを読むことによって,今後,日本が歩むべき高齢化社会の流れと,同時に進んでいくデジタル化について理解することができるでしょう。
高齢者がデジタルメディアに求める3つのこと
先に結論を言うと,高齢者は以下の3つのことをデジタルメディアに求めています。
- スマホだけではなく,パソコンも保有したい
- 話題性よりも商品の品質や機能を重視したい
- 現実世界では手間に感じることをデジタル化したい
高齢者が求めるこの3つのこととは,どういうことなのでしょうか?
1 スマホだけではなくパソコンも保有したい
株式会社員インデージが行ったデバイス利用動向によると,60代は他の世代と比べてスマホやタブレットの利用率が低くなる代わりに,デジタルメディアを利用する割合が多くなっています。なかでもその半数ほどが,パソコンを使用しているという調査結果となっています。
つまり,インターネット元年世代はスマホよりもパソコンの方が馴染みがあるので扱いやすいということから,スマホよりもパソコンを利用する方が多いようです。
2 話題性よりも品質や機能を重視したい
若年層はインターネット上で話題になっている商品は,話題性だけで購入する傾向がありますが,高齢者である60代は,特に「話題性があっても,品質の裏打ちがなければ買わない」と言う方が多いようです。
【参考】消費者360°viewer
つまり,物を買う時は価格に見合う価値があるかよく吟味して,気に入れば繰り返し購入したいという方が多いのです。
3 現実世界では手間に感じることをデジタル化したい
高齢者がデジタルメディアに求めていることは,若年層と同じで,現実世界で手間に感じることを,単純にデジタル化したいということです。
つまり,ニュースサイトやニュースアプリが配布する店舗のクーポンを手軽に入手したりデジタルメディアを利用して商品の口コミを調べてインターネット通販で購入したりすることです。
若年層よりもパーセンテージは下がるものの,高齢者もデジタルメディアに現実世界では手間・時間がかかるものをデジタル化したいと感じているのです。
まとめ
「高齢者はデジタルメディアを利用しない」というイメージを持つ方が多いですが,高齢者だからこそ慎重にデジタルメディアを利用して,現実世界の生活を充実させていることがわかりました。
高齢者のデジタルメディアに対する特性として,
- スマホだけではなく、パソコンも利用したい
- 話題性よりも品質や機能性で商品を選びたい
- 現実世界では手間に感じることをデジタル化したい
と感じていることからも,高齢者に対してデジタルメディアでアプローチをする際は,高齢者のニーズに合わせてマーケティングをするといいことがわかります。