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社会参加から学ぶ編・・商店街のおばちゃんから学ぶ「コミュ力」── おしゃべりが世界を変える?人とつながる力の原点【コミュ力を可視化するチェックリスト付き】

  
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社会参加から学ぶ編・・商店街のおばちゃんから学ぶ「コミュ力」── おしゃ...

🔍 キーワード:
#コミュ力育成 #地域教育 #商店街教育 #非認知能力 #子どもの社会性 #会話力アップ #おばちゃん力 #まちで学ぶ #親子で商店街体験 #リアルなコミュニケーション教育

はじめに:学校では教えてくれない“おばちゃん力”とは?

「ねぇねぇ、今日の服かわいいね~!」「ちょっとアンタ、昨日のテストどうだったの?」そんなふうに、特に用事がなくても話しかけてくる存在・・・そう、それが“商店街のおばちゃん”です。

彼女たちのコミュニケーションスタイルは、時に馴れ馴れしく、時に親切で、時におせっかい。

でも、よく見てみると、そこには驚くほど高度な「人間関係スキル」が詰まっていることに気づかされます。

このブログでは、そんな“商店街のおばちゃん”を題材に、子どもたちが学ぶべき「コミュニケーション力(以下、コミュ力)」とは何か、どのように育てていけるのかを、楽しく深掘りしていきます。(写真:おばあちゃんのお喋り力は世界を変えるかもしれません。)

第1章:商店街という“リアルSNS”

近年、子どもたちのコミュニケーションの場は、スマホの画面の中に集中しがちです。しかし、人と人が「顔と声」でつながる」場所としての商店街には、かけがえのない教育的価値があります。

🛍 商店街で育つリアルスキル

•声のトーンや表情で相手の感情を読み取る力
•相手に合わせた話題選びの柔軟性
•挨拶・世間話・小さな共感の積み重ね
•知らない人に安心して話しかける勇気

つまり、商店街は「人間関係のゆるやかな練習場」なのです。

第2章:「おばちゃん=コミュ力のプロ」である理由

「ねぇ、それどこで買ったの?」「また来てくれてありがとね!」こんな声を日常的に発する“おばちゃん”たちは、実は以下のような力を無意識に駆使しています。

💡 おばちゃんの“コミュ力要素”解剖

スキル 内容 教育的価値

•観察力:服・持ち物・表情をすぐ見抜く 状況把握力・空気を読む力
•共感力:相手に合わせて話題を変える 傾聴力・反応力
•発信力:言葉のタイミングとユーモアの技術 自己表現・会話の流れを作る力
•関係構築力 :顔なじみをつくる、名前を覚える 信頼形成・人間関係の維持力

子どもがこの空気に触れるだけで、自然と人との距離感や話し方を学んでいくのです。

第3章:子どもたちと“商店街”をつなげる実践例

📍 実践例:大阪府のある小学校×商店街コラボ

•小学5年生が月1回「商店街訪問体験
•「聞き取りミッション」:お店の歴史や人気商品の理由を聞く
•最終日には「おばちゃん新聞」を作って掲示板に貼る

📈 効果:

•「人と話すのが怖くなくなった」という声が9割超
•挨拶の回数が圧倒的に増えた
•家庭での会話力や発言力もUP(保護者アンケートより)

誰に対しても気軽に話しかけることができる“おばあちゃん力”が求められています

第4章:商店街的コミュ力を育む海外の事例

🇮🇹 イタリア:ボローニャ市の「オープン・シティ教育」

•街全体を“子どもの学び場”として活用
•パン屋さん、八百屋さん、美容師などが「教育パートナー」として参加

🧠 教育効果:

•子どもたちが“社会との接点”を日常的に持ち、対話力が自然に育つ
•大人側も「子どもに話しかける責任」を持つようになり、全体のまちの空気が優しくなった

🇳🇱 オランダ:アムステルダムの「会話型プロジェクト」

•学校外での“インタビュー課題”を商店街で実施
•子どもたちは質問→傾聴→まとめるまでを経験

🧠 教育効果:

•自信を持って“知らない人に声をかける”スキルを獲得
•書く力・聞く力・話す力がバランスよく育つ

第5章:家庭でできる「おばちゃん力」トレーニング

✅ 親子でできるコミュ力育成メニュー

活動 内容 狙い

商店街に行く日をつくる 毎週1回、地元商店を訪問する 顔見知りをつくり、会話に慣れる

•「3つ質問ゲーム」 お店の人に聞いてみよう(例:おすすめは?昔からある?) インタビュースキルの訓練
•「ありがとう」を声に出す日 おつりをもらったら必ず一言伝える 感謝と声の出し方の実践
•「誰にでも笑顔で挨拶チャレンジ」 すれ違う人に軽く会釈・挨拶 社交不安の軽減と第一印象力UP

→ 続けることで、「人と関わること=楽しい・役立つ・あたたかい」という実感が育ちます。

第6章:コミュ力は“使って覚える”社会スキル

学校では「話し合いの練習」はしても、“日常での雑談力”や“人付き合いの勘”は教えてくれません。でも実社会では、それが仕事にも人間関係にも直結する“生きる力”になります。商店街というリアルな社会に飛び込めば、

•挨拶を返してくれる人
•話題を広げてくれる人
•ちょっと照れながら話しかけてくれる子ども

そんな日常のやりとりのなかで、「話す力」は育ちます。

まとめ:「おばちゃん力」は最強のコミュ力の教材!

今、地域との関わりが減りつつある時代にこそ、

商店街のおばちゃんのような“あたたかな距離感”のコミュニケーションを子どもたちに体験させることが求められています。

•話しかける勇気。
•聞いてくれる人のありがたさ。
•言葉のタイミングとユーモア。

それを“日常”から学べる場所が、商店街にはあるのです。


【コミュ力を可視化するチェックリスト】

📘チェックリストの内容と活用ポイント

このチェックリストは、児童・生徒が「話す」「聞く」「伝える」「共感する」など、日常の中で発揮するコミュニケーション力を具体的に確認・ふりかえるために活用できます。

✅ チェック項目(抜粋)

【話す力】
•自分の考えをわかりやすく話すことができる
•相手に合わせた言葉づかいができている
【聞く力】
•相手の話を最後までしっかり聞いている
•相手の表情や気持ちに注意を向けている
【伝える力】
•要点をしぼって話せている
•相手が理解しやすい順序で話している
【共感・つながる力】
•困っている人に声をかけたり助けたりしている
•自分と違う考えを認めようとしている

🧠 活用方法

•教室での観察記録・振り返りシートとして(道徳・SEL・生活科など)
•保護者との面談・成長共有資料として
•放課後学習や地域の教育活動(商店街体験など)との連動記録にもおすすめです