人生100年時代の「資産形成術」
人生100年時代の不安は「お金」
平成30年版内閣府の高齢社白書では2065年には日本人の平均寿命は男性84.9歳,女性91.35歳になり,女性は初めて90歳を超えると推測されています。
人生100年時代を生きる上での不安は様々。
その中で最も強い不安になっているのが,お金についてです。
超高齢化社会となるこれからの日本では,お金に関しても人生100年時代を見据えたライフプランを考える必要があります。
リンダ・グラットン著の「ライフシフト」で提唱された人生100年時代は,日本人にこそ当てはまる概念と言えます。
これまでは高校・大学を出て就職し,65歳でリタイアして老後を生きて,80歳で亡くなるという人生構造が理想とされていましたが,現代では人は100年生きると考えられています。
そのため65歳で定年退職をしてから100歳までの35年間を生きるための資産形成を行う必要があるのです。
今回は,人生100年時代の不安「お金」について,資産形成術を解説していきます。
公的年金の不安
65歳を迎えれば公的年金を受け取ることができますが,現代の若い世代が65歳になった時に本当に受け取ることができるかどうか,不安は募ります。
人生100年時代の老後を生き抜けるだけの資産を自身で形成する必要性を感じている人もいるのではないでしょうか。
人生100年時代を生き抜く資産形成術
人が100年生きるということは,それだけ生きていくための生活費が必要になるということです。
現代人は65歳まで働くことができますが,100歳まで生きると仮定すれば,残りの35年を生きるための生活費をどのように用意するのかが重要になってきます。
個々の事情によって異なりますが,一般的に3,000万円用意しておけば,老後の医療や介護費用を賄うことができ,比較的安心して過ごすことができると考えられています。
しかし,3,000万円は容易に工面できる金額ではありません。
「積立投資信託」や「つみたてNISA」について考えてみましょう
そのため,「積立投資信託」や「つみたてNISA」で資産運用を行なっていく必要があります。
積立投資信託やつみたてNISAと聞くと,なんだか難しそうなイメージがありますが,簡単に説明すると毎月少額ずつ,定額を積み立てて長い期間をかけて運用することで,長期運用で複利効果を高めることができる資産形成の一つの手段です。
「積立かんたんシミュレーション」をしてみましょう
積立投資を始める際にぜひやっていただきたいことは「目標を設定する」ことです。
例えば、老後に公的年金の足しとして積み立てたい場合は「65歳までに3,000万円を貯める」といった要領です。
たとえば,「積立かんたんシミュレーション」(楽天証券ホームページ)をお使いいただけば,「65歳までに3,000万円を貯める」ために必要な「月々の積立額」「リターン率」を計算することができます。
さらに過去の運用実績が目標とするリターン率以上の銘柄が検索できる機能も備えられていますので積立投資の目標設定にお役立ていただくこともできます。
出典:楽天証券ホームページ
(https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fund/saving/simulation/)
つみたてNISAとは?
また,つみたてNISAとは,2018年1月からスタートした制度で,特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。
つみたてNISAの対象商品は,手数料が低水準で頻繁に分配金が支払われないなど,長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と,上場株式投資信託(ETF)に限定されていて投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組みとなっています。
詳しい内容がお知りになりたい方は,「金融庁ホームページ(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/overview/index.html)」を参照してみてください。
出典:金融庁ホームページ(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/overview/index.html)
まとめ
人生100年時代の不安は,多くの方がお金についてだと答えると思います。
65歳で定年退職をして,100歳まで生きるとするならば35年間を生きるための生活費を用意しておく必要があります。
一般的に,医療費や介護費用など含めて一人3,000万円用意しておけば安心と言われていますが,これだけの金額を用意するのは容易なことではありません。
そのため,積立投資信託やつみたてNISAなどを活用して,無理のない金額を毎月こつこつ長い期間をかけて運用することで,人生100年時代の不安を和らげることができるのではないでしょうか。
超高齢化社会となるこれからの日本では,お金に関しても人生100年時代を見据えたライフプランについて考える必要があるのです。