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学校に縛られない学び編:ゲーム三昧から生まれる「戦略的思考」って本当に育つの?

  
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学校に縛られない学び編:ゲーム三昧から生まれる「戦略的思考」って本当に育...
目次

はじめに:「ゲームばかりして…」は本当に悪いこと?

「またゲームしてるの?」「勉強しなさい!」

そんなセリフ、家庭のあちこちで聞こえてきそうです。

しかし、近年の教育研究では、ゲームが持つ知的側面、特に「戦略的思考」を鍛える可能性に注目が集まっています。実は、ゲームを通してこそ育つ「思考の筋トレ」があるのです。

今回のブログでは、「ゲーム=無駄」ではなく、「ゲーム=学びの場」と捉える視点から、戦略的思考を養う家庭での実践方法、子どもたちの成長エピソード、諸外国の教育事例などをご紹介します。

読み終えた時には、ゲームを見る目がガラリと変わるかもしれません!

第1章:戦略的思考って何?なぜ今の時代に必要なのか?

戦略的思考とは、簡単にいえば「先を見越して、論理的に物事を考え、最適な判断を下す力」です。

たとえば…

  • ゴールに向かって、複数の選択肢を見極める
  • 自分の行動が相手にどう影響するかを想像する
  • 資源(時間・情報・人)を効率的に配分する

これはビジネスの世界だけでなく、将来の進路選びや、人間関係の構築などにも大きく関係する“生きるためのスキル”なのです。

そして驚くべきことに、この力を育てる場が、まさに「ゲーム」なのです。

第2章:ゲームからどうやって「戦略的思考」が育つのか?

▶︎ RPG(ロールプレイングゲーム)で育つ「計画性と選択力」

たとえば『ゼルダの伝説』『ポケモン』『ファイナルファンタジー』などのRPGでは、

  • 今、どの装備を選ぶべきか?
  • 敵の弱点をどう見抜くか?
  • 回復アイテムを温存するか、今使うか?

こうした「選択の連続」が、戦略性と計画力を育ててくれます。

▶︎ ボードゲーム・カードゲームで育つ「論理的推理力」

『将棋』『オセロ』『カタン』『UNO』『マジック:ザ・ギャザリング』などでは、

  • 相手の手を読み、次の展開を予測
  • 自分に有利な状況を作るための布石
  • 時には“あえて負ける”ような駆け引き

このように、勝ち負け以上に「考える力」が問われるのが特徴です。

▶︎ ストラテジーゲームで育つ「中長期的な視点」

『シヴィライゼーション』『クラッシュ・ロワイヤル』『信長の野望』などの戦略系ゲームでは、

  • 限られたリソースで街を発展させる
  • 敵の動きを予測して布陣を整える
  • 一手先、三手先を読みながら進行

これはまさに「戦略的思考」の総合演習!

コントローラーを巧みに操作してキャラクターを動かす

第3章:家庭でできる!戦略的思考を育てるゲーミング実践アイデア

① 家族で「ボードゲームナイト」を作ろう!

週に1回、家族でボードゲームをプレイする時間を設けるだけで、子どもと大人がフラットに対話できる貴重な機会になります。

【おすすめゲーム】

  • 小学生向け:『ブロックス』『ドブル』『ナインタイル』
  • 中学生向け:『カタン』『人生ゲーム戦略版』『犯人は踊る』
  • 高校生以上:『ディプロマシー』『パンデミック』『アグリコラ』など

② ゲームプレイ記録をつける「ゲーミング日誌」

ただ遊ぶだけでなく、以下のような記録をつけると教育効果倍増:

  • どんな戦術で勝てたか/負けたか?
  • 途中で迷ったポイントはどこ?
  • 次回はどんな作戦を試したいか?

これは「メタ認知」や「振り返り力」を育てる優れた学習方法です。

③ YouTube実況を「教材化」して一緒に分析!

子どもがよく観ているゲーム実況動画を一緒に見て、次のような問いを立ててみましょう:

  • このプレイヤーはどんな戦術を選んでる?
  • 今、別の選択肢があったとすれば?
  • なぜこのプレイがうまくいった/失敗した?

親子で“解説者”になって考察すると、学びの深さが格段に上がります。

第4章:実践して得られた効果と子どもたちの変化

◉ 成果1:苦手だった算数が「得意」になった!

カードゲーム『スプレンダー』を繰り返すうちに、計算や確率、資源管理がスムーズに。遊びながら「数の感覚」が自然に育ちました。

◉ 成果2:家庭の会話が増えて仲良くなった

「今日こんな作戦で勝ったよ!」「それは上手いね~!」

ゲームを通じた会話が、親子の距離を縮めてくれるという声も。

◉ 成果3:「自分で考える姿勢」が明らかに変わった

負けた時に「運が悪かった」と言っていた子が、「戦略をミスった」と言うように。失敗を分析し、次に活かす姿勢が身についてきます。

ゲームを通じた会話が、親子の距離を縮めてくれる効用も・・

第5章:諸外国の教育現場でも「ゲーム×戦略思考」は常識!

● アメリカ:シミュレーションゲームが授業に組み込まれる

中学・高校では『Minecraft』や『Civilization』などを活用し、都市計画・歴史・経済などの教科と結びつけて戦略的思考を学ぶ授業が実施されています。

● フィンランド:探究学習×ゲームベースドラーニング(GBL)

フィンランドの教育は「探究的な学び」を重視。ゲームを使った“問題解決学習”が行われており、単なる遊びではなく“学びの道具”として位置づけられています。

● シンガポール:軍事戦略ゲームを教育に応用

将来的に国家防衛に必要な戦略的思考力を育むために、シミュレーションゲームを用いた学校教育が行われ、ICTと論理的思考を融合したカリキュラムが人気です。

第6章:ゲーム=悪ではない。「学びのフィールド」として見直そう

もちろん、長時間の依存や暴力的なゲームには注意が必要です。しかし、「戦略性」「計画性」「判断力」といった“知的筋肉”を鍛えるために、ゲームほど親しみやすく、モチベーションを保てる学習媒体は他にありません。

  • ゲームを「禁止」するのではなく、「どう活かすか」
  • 「やらせない」のではなく、「どう学びに転換するか」

これが、令和の教育における重要なキーワードになりつつあります。

まとめ:ゲーム三昧は「遊び」から「学び」へと進化できる

ゲームは、ただの娯楽では終わりません。

その中には、未来を見通し、選択し、行動し、結果を受け止める「戦略的な頭脳の訓練」が詰まっています。だからこそ、家庭でも教育の場でも、ゲームを“使いこなす”ことが問われています。

学校に縛られない学びの第一歩として、今日から「ゲーム学習」の扉を開いてみませんか?子どもたちの思考力が、きっと新しいステージへと進化していくはずです。