これからの時代を生き抜いていく上で必要な「社会人基礎力」とは?
社会人基礎力という言葉は,大学生や新社会人など若年層であれば一度耳にしたことがあると思います。しかし,中高年となるとなかなか聞きなれない言葉に戸惑いを感じる方が多いのでは無いでしょうか。
社会人基礎力は,元々は若年層を対象に経済産業省が提唱したものですが,2018年には全世代に向けて新たに提唱されました。
そこで今回は人生100年時代を生き抜くために欠かせない社会人基礎力についてご紹介いたします。
人生100年時代の「社会人基礎力」とは?
経済産業省が提唱した「社会人基礎力」とは,職場や地域社会など多様な人々と仕事をしていくために必要な能力のことで,「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つで構成されています。
前に踏み出す力 (アクション) |
考え抜く力 (シンキング) |
チームで働く力 (チームワーク) |
◆ 物事に取り組む力(主体性)◆ 他人に働きかけて巻き込む力(働きかけ力)
◆ 目的を設定して確実に行動する力(実行力) | ◆ 現状を分析して、目的や課題を明らかにする力(課題発見力)◆ 課題の解決に向けたプロセスを明らかにして準備する力(計画力)
◆ 新しい価値を生み出す力(想像力) | ◆ 発信力◆ 傾聴力
◆ 柔軟性 ◆ 状況把握力 ◆ 規律性 ◆ ストレスコントロール力 |
社会人基礎力が提唱された当時は,ニート状態にある若者の増加が深刻な社会問題となっていたこともあり,主に若者に対して呼びかけられたものでした。
しかし2018年に「人生100年時代の社会人基礎力」として新たに提唱され,若者からシニア層まで全ての年代が対象となりました。
新しくなった社会人基礎力の3つの能力と12の能力要素は同じですが,「3つの視点」という考え方が加わりました。その「3つの視点」とは,
・何を学ぶか (学び)
・どう学ぶか (統合)
・どう活躍するか(目的)
変化する社会の中で,社会人基礎力を身につけていれば,自分の立ち位置が変わっても柔軟に対応することができます。
人生100年時代を生きる
以上のように,人生100年時代を生き抜く力として,社会人基礎力は重要です。基礎力なので最低限の力として認識しておくことが大切ですが,最低限でも社会人としての力を持っていることで,時代が変わっても「必要とされる人材」になることができます。
必要とされる人材とは,「その人でなければならない」という人材のことです。100年時代を生き抜く生き方として,「自分でなければならない」という使命感や責任感を持ちながら生きることが大切であり,社会人基礎力を身につけて,自分や他者とのコミュニケーションを計ることがとても大切にまってくるのではないでしょうか。
まとめ
社会人基礎力は社会で他者と関わって仕事を行うために欠かせない基礎的な力のことですが,基礎力があるのと無いのでは大きく異なってきます。
人生100年時代と言われる現代では,この社会人基礎力をしっかりと身につけて,時代が変わっても柔軟に対応し,「あなたでなければいけない」と認識される人になる必要があると言えるでしょう。